ある日の夕方
お婆ちゃんが行商の人から
「桃」を買って自分に渡してくれました。
その色、香り、歯ざわり、甘さが忘れられません。
「白桃」と言っていたように記憶しています。
子供ながらに、
こんな美味しいものは食べたことがない
と思いました。
こんな美味しいものは食べたことがない
と思いました。
行商のおばさんは、闇(やみ)でリヤカーを引いて
知り合いだけに売って回っていたようです。
八百屋さんではないのですが、
自分で育てた「桃」を直接売り歩いていたということです。
八百屋さんではないのですが、
自分で育てた「桃」を直接売り歩いていたということです。
お婆ちゃんは孫が来たので
特別に買ってくれたのでしょう。
自足自給の生活の中で、
お金を出して買ってくれたのです。
自足自給の生活の中で、
お金を出して買ってくれたのです。
これ以後「桃」への思い入れは強く
この年になっても、
(何歳だっけ?)
「桃」の季節になると
あの日の感動が忘れられず
あの日の感動が忘れられず
家族に黙って高額な「桃」を買い求め
ひっそりと隠れて食べているのであります。
ひっそりと隠れて食べているのであります。
つづく…