2017年2月5日日曜日

【「桃」プロローグ02】<気まぐれグルメ旅>

 >> あの日の「桃」の味が忘れられない << 


◆幼年期に食べた「桃」の味が忘れられません。

幼年期の夏休み
田舎のお婆ちゃんの家で過ごしていました。


ある日の夕方
お婆ちゃんが行商の人から
「桃」を買って自分に渡してくれました。

その色、香り、歯ざわり、甘さが忘れられません。
「白桃」と言っていたように記憶しています。

子供ながらに、
こんな美味しいものは食べたことがない
と思いました。

行商のおばさんは、闇(やみ)でリヤカーを引いて
知り合いだけに売って回っていたようです。

八百屋さんではないのですが、
自分で育てた「桃」を直接売り歩いていたということです。

お婆ちゃんは孫が来たので
特別に買ってくれたのでしょう。

自足自給の生活の中で、
お金を出して買ってくれたのです。

これ以後「桃」への思い入れは強く

この年になっても、
(何歳だっけ?)

「桃」の季節になると
あの日の感動が忘れられず

家族に黙って高額な「桃」を買い求め
ひっそりと隠れて食べているのであります。


つづく…
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