>>> 中華は火力だと知った時 <<<
学生時代、新宿のあるホテルでアルバイトをしていました。
そこで中華の職人の世界をちょっとだけ覗くことができました。
「グルメ漫画」ではありませんが
親方は王(ワン)さんと呼ばれていて
取締役でした。
王さんが料理をしていると
弟子の人たちは真剣に料理の手さばきを見ていました。
「Senbei君、王さんは何故凄いか知ってる?」
「同じ食材、同じ厨房で並んで料理をしても
王さんが作った料理は味が全然違う!」
「やっぱ火の使い方が違うんだよ」
というようなことを話していました。
ある日、職人さんが王さんの作った
「蒸し鶏」を食べさてくれました。
作りたてではなくて
冷蔵庫にあったものですが、
名人が作った鶏肉料理はこんなに美味しいんだと
思ったものです。
誰も真似できない名人の味は
奥が深いものだと感じられた時でした。
つづく…