2017年3月4日土曜日

【「和食」プロローグ16】<気まぐれグルメ旅>



 >>> 和食の「出汁」の味を知った時 <<< 


学生時代、新宿にあるホテルでアルバイトをしていました。
そこで和食の職人の世界をちょっとだけ覗くことができました。

グルメ漫画ではありませんが
「花板」「横板」「煮方」「焼き方」「追い回し」
というように、


記憶は定かではありませんが
階級が分かれていたように思います。

「出汁を」取っていた人が
味見をさせてくれました。


こんな大きな鍋に
こんなにたくさん「鰹節」を入れるんだぁ
と目をパチクリして見ていました。

「『出汁は』沸騰するすんでて火を止めるんだ」
「沸騰すると苦みが出るんだ」
と職人さんは説明してくれました。


一口「出汁を」味わってみました
鰹節の香りが鼻いっぱいに広がって
旨味が口の奥に広がりました。

その味が濃いのと、鰹の旨味がたたっぷりで
これだけ飲んだだけでも美味い!
と思ったものです。


料理人の人たちに連れられて
和食のトップの人も連れだって
ホテルの近所の寿司屋に入りました。

そのトップの板前さんは
「『まぐろ』くれや!仕事せんで良い。ブツで良い」
みたいに言っていました。

寿司屋もビビったのではないでしょうか
何せ関西弁でっせ。


料理場のトップは取締役のようでした。

良くカンターでお客さんが
「うちの息子は頭が悪いから
『板前』にでもしようかと思っている」
と発言する人がいるようですがぁ

トップに立つ人は
筆が達筆で献立表だって書けるし、
技術は皆の手本。

出汁一つとるのも大変なのに
トップになるのがいかに難しい事か。

自分は和食の「出汁の」味を知っている
と知ったかぶりのなのです。


つづく…

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